飛行機が滑走路へ向かう際に、地上にいる作業員が手を振って見送ってくれるのを見たことがある人も多いはず。あの瞬間、思わず手を振り返したくなる人もいるのではないでしょうか?
手を振っている人はどんな人?
出発の際に手を振っているのは、主にグランドハンドリングスタッフ(通称:グラハン)や整備士です。その便のプッシュバックを担当したグラハンや、出発直前まで機体点検を行った整備士が「いってらっしゃい」の気持ちを込めてお見送りしています。
▼グランドハンドリングスタッフとは?
飛行機の誘導や手荷物の積み下ろし、出発時にプッシュバックを担当するスタッフです。最後に任務であるプッシュバックを終えた後に手を振ってくれます。
▼整備士とは?
整備作業を担当し、出発前の最終チェックを行っています。飛行機が動き出しても「問題なし」という合図を送った後に、手を振ってくれます。
機内から手を振ったら、見えているのか?
そのお手振り、しっかり見えています!グラハンも整備士も日頃から安全確認に目を凝らしているので、見つけるのは得意ですし、窓から手を振る姿は結構、目立ちます。さらに夜の方が機内が明るくて見えやすいですが、昼間でも十分わかります。 また実はパイロットも手を振ってくれているんですよ。白い手袋をしているので、よりハッキリと見えます。
忙しい時は振れないことも…
しかし全ての便で毎回お手振りができるわけではありません。グラハンは遅延便が立て続けに到着して次の作業に追われていることも多く、忙しい日は手を振る余裕がないこともあります。 それでもできる限り、心を込めて「いってらっしゃい」の気持ちを込めて手を振っています。ですので見ることができた日は、とてもラッキーですね。
実は日本発祥の文化⁉
実はこのお手振り、航空マニアの間では「グッバイウェーブ」と呼ばれています。1970年代にANAの整備士が始めたことがきっかけと言われており、出発する飛行機に向かって手を振る習慣が広まりました。現在では一部の海外空港でも見られるようになっていますが、日本の空港ではほぼ当たり前の光景 になっています。
修学旅行生はお手振り率高め!
飛行機に乗る機会が少ない修学旅行生は、気持ちが高ぶっていてお手振り率がかなり高め。隣の席の友達と一緒に振ってくれる子たちもいれば、テンションが上がりすぎて変顔でアピールする子も…。でも、全部ちゃんと見えてますよ!ちなみに夜の便だと一気に少なくなります。家に帰るまでが修学旅行ですよ~💦
窓際席の特権、手を振ってみよう!
飛行機に乗る機会があったら、ぜひ窓際席でお手振りを楽しんでみてください。お手振りはちびっこ限定ではなく、誰だって堂々とやっていいんですよ。何よりグラハンには大きな励みとなっているのは間違いありません!手荷物の搭載に時間がかかってしまったり、プッシュバックが綺麗にできなかったりして落ち込んでいても、そのお手振り一つで元気をもらって次の便は頑張ろうと切り替えられます。
もしグラハンを見つけたら、遠慮せずに振ってみてくださいね!