グランドハンドリングになるには?専門学校・大学・高卒の違いと選び方を解説

空港で飛行機の近くを走り回る「グラハン」ことグランドハンドリングの仕事。

飛行機が好きな人にとっては1番近くで働くことができる魅力的な仕事であるとともに、チームワーク・正確さ・安全意識が求められる、プロフェッショナルな職種です。

そんなグランドハンドリングの仕事に就くには、どの進路を選べばよいのでしょうか?

愛摘
愛摘

結論から言うと、専門学校だけが正解ではありません。
大学・短大、高卒からでも目指せます。


ただしそれぞれのルートには特徴があるため、自分の将来像に合った選び方が重要です。


グランドハンドリングになるための主な進路は3つ

  • 航空系の専門学校を卒業
  • 大学・短大を卒業
  • 高校を卒業

それぞれのルートにメリット・デメリットがあるので、以下で詳しく比較していきます。


専門学校

メリット

  • 学校と企業のパイプが強く、就職に有利
     → 提携企業への推薦枠があり、早期に内定が決まるケースも。企業側も学校の教育内容を理解しているため、採用のミスマッチが少なく安心です。
  • 業界就職に強いカリキュラムとサポート
     → 授業内容が航空業界に特化しており就職先とのつながりも強く、現場で求められる知識が効率よく学べます。
  • 面接や筆記試験の対策が手厚い
     → エントリーシートの書き方やグ面接対策まで、就職支援が専門的で安心感があります。
  • 即戦力になれるスキルが学べる
     → 教員がグラハン経験者であることが多く、マーシャリングなどの専門技術や必要な資格など、入社後すぐに活かせる実務スキルを在学中に習得できます。

デメリット

  • 就活は専願のため、同時期に募集をしている複数企業へ応募できない
     → たとえば羽田空港のJAL系とANA系を同時にエントリーすることはできません。
     もし落ちた場合は、その後の期間に募集をしている企業へ応募することは可能です。
  • グラハン以外の業務に戸惑うことも
     → 専門学校ではグラハンとして活躍するための技術を中心に学びますが、働き始めると他の業務も多く、

 - 定時出発率向上のプレゼン資料作成
 - こども向け航空イベントの企画・運営
 - 社内報告書や議事録の作成

 など、ビジネススキルやPCスキルが求められる業務も日常的に発生します。
 しかし働きながら十分に身につけられる内容であり、苦手意識があっても心配しすぎる必要はありません。

  • 他業界・他業種への転職ハードルが高め
     → 応募条件に「短大卒以上」と記載された求人も多く、選択肢が狭まることもあります。
  • 内定後に早期入社となる場合がある
     → 航空業界に限った話ではありませんが一部企業では2年生の夏から勤務が始まる制度があり、学生と社会人の両立が求められる場合があります。

大学・短期大学

メリット

  • 進路の幅が広い
     → 航空業界以外も視野に入れられるため、就活で柔軟に進路変更が可能です。
  • 企業研究・インターンで比較検討できる
     → 業界比較や職種理解を深める時間が取れるため、自分に合った企業をじっくり選べます。
  • 新卒採用の時期と枠がある
     → 就活スケジュールにゆとりがあり、準備や対策に時間をかけられます。
  • 実務面に強い人が多い
     → レポートや卒論、アルバイトを通じて、書類作成や対人対応など社会人に必要なスキルを身につける時間があります。

デメリット

  • 業界にOBOGが少ない場合、情報収集が大変
     → 航空業界に関する知見が周囲に少なく、自力で業界研究・対策を行う必要があります。
  • 実務知識がない分、入社後の習得に時間がかかる
     → 現場業務に直結する専門用語やスキルは、入社後に一から学ぶ必要があります。
  • 大型特殊車両の運転に苦戦する人も
     → 自家用車にすら馴染みがない人にとっては、業務で扱う特殊車両の操作に苦戦することもあります。
  • 航空業界に特化したサポートが少ない学校もある
     → 就活支援が一般企業向けに偏っており、航空業界独自の事情に対応できないケースがあります。

高校

メリット

  • 若いうちから現場経験を積める
     → 社会に出るタイミングが早いため、経験値や人脈を同世代より先に築くことができます。
  • 体力勝負の現場に適応しやすい
     → 年齢的にも体力がある時期に入社できるため、重作業や屋外作業も負担が少なくこなせます。
     また、空港や会社によっては夜勤シフトがある場合もあり、昼夜問わず働ける体力が武器になります。

デメリット

  • 求人が限定的な場合がある
     → 航空会社によっては公募されない企業もあり、地元の高校経由でしか求人が出ない場合もあります。しかしグラハン業務を専門とする下請会社には、応募資格がある企業もたくさんあります。
  • 初任給が低い傾向にある
     → 学歴によって給与体系が異なる企業では、同じ仕事をしていても給料に差が出ることがあります。

高専・大学院卒も一定数いる

高専や、大学院を卒業した人も現場にいます。
ただし選考時期は大学・短大卒と同じが多いです。


最終的な業務レベルは学歴に関係ない

どの学歴からスタートしても、3〜5年もすれば業務レベルはほぼ横並びになります。
最初の習得スピードに差はあっても、その後の成長は本人の姿勢と努力次第。

「将来どんな自分になりたいか」を基準に進路を選びましょう。


まとめ:後悔しないために、自分に合った進路を選ぼう

  • しっかり準備して即戦力として現場に出たい → 専門学校へ進学
  • 将来の選択肢を広く持ちたい → 大学・短大へ進学
  • 若いうちから現場で経験を積みたい → 高卒で就職

どの道を選んでも最終的には「自分次第」です。
空港の運航を支える誇りある仕事であるグラハンを目指して、あなたらしい第一歩を踏み出してください。

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