
2026年5月19日から、ANA国内線の受託手荷物ルールが大きく変更されます。
従来より重量制限が変更となった一方で、無料で預けられる個数に上限が設けられることが最大のポイント。
1個あたりの荷物がそこまで重くない国内線利用者は、特に注意が必要です。
特に久々に飛行機を利用する人や、お土産や小分け荷物が多い人にとっては見逃せない変更なので、詳しく解説していきます。
普通席(エコノミークラス)
項目 | 変更前(~2026年5月18日) | 変更後(2026年5月19日~) |
---|---|---|
無料で預けられる個数 | 制限なし(20kg以内なら何個でもOK) | 2個まで ※1.運賃種別によっては1個まで |
1個あたりの上限重量 | 20kgまで/個 | 23kgまで/個 |
合計の無料重量 | 20kgまで | 23kgまで |
サイズ制限 | 原則203cm以内 | 158cm以内:無料 158cm~292cm以下:5,500円 |
超過料金 | 2,500円~ ※2.一部路線を除く | 1,100円~ ※2.一部路線を除く |
※1.シンプル、ユース、シニア
※2.北海道内路線、東京(羽田)=八丈島、福岡=対馬/五島福江/宮崎、長崎=対馬/壱岐/五島福江、沖縄(那覇)=宮古/石垣、宮古=石垣
プレミアムクラス
項目 | 変更前(~2026年5月18日) | 変更後(2026年5月19日~) |
---|---|---|
無料で預けられる個数 | 制限なし(40kg以内なら何個でもOK) | 3個まで |
1個あたりの上限重量 | 40kgまで/個 | 32kgまで/個 |
合計の無料重量 | 40kgまで | 32kgまで |
サイズ制限 | 原則203cm以内 | 158cm以内:無料 158cm~292cm以下:5,500円 |
超過料金 | 2,500円~ ※一部路線を除く | 1,100円~ ※一部路線を除く |
※北海道内路線、東京(羽田)=八丈島、福岡=対馬/五島福江/宮崎、長崎=対馬/壱岐/五島福江、沖縄(那覇)=宮古/石垣、宮古=石垣
実際どう変わる?
たとえばこれまでなら、
キャリーケース+ボストンバッグ+お土産袋2つ=合計17kg でも無料で預けることができました。
しかし今後は普通席は一部を除いて2個までという制限があるため、
- 2個にまとめる
- 超過料金を払う
- 機内に持ち込む
といった対応が必要になります。
ただし機内持ち込みにも合計10kg以内で2個までという制限があるため、すべてを手荷物にするのも現実的ではありません。
グラハン・CA目線での変化と予想
このルール変更によりグラハン側の作業量は個数ベースで減る可能性があります。
個数制限によって預ける荷物がまとまることで、荷物の仕分け・搭載のスピードが上がるため、作業効率はむしろ改善するという見方もできます。
一方で機内に持ち込む荷物が増えれば、CAが収納スペースの確保に追われるシーンも増加する可能性があります。
収納棚が埋まってしまい、最悪の場合は急遽貨物室に預けることも考えられます。
そうなれば一度閉めた貨物室の扉を開けなければいけないので、出発時刻に影響するケースもあり得るかもしれません。
カード会員はどうなる?
これまでANAのプレミアムメンバーやスター アライアンス・ゴールドメンバーなどの上級会員には、各座席ステータスの無料手荷物許容量に+20kgという特典がありました。
今回のルール変更によりこの特典も見直され、「各座席ステータスの個数上限+1個」まで無料で預けられるという内容に変更となります。
つまり普通席利用時であっても、最大2~3個まで無料で預けられます。
ただし重量制限は変わらないため、あくまで個数の優遇であり、重さではない点には注意が必要です。
▶ 詳細はこちら
超過料金がリーズナブルに
これまでの超過料金は最安値が2,500円でかつ10kgごとの定額制で、割高となる仕組みでした。
新ルールでは超過する重さの実情の沿った料金形態と重量幅で、利用しやすくなりました。
普通席の例:
- 23kg超~32kg以下:1,100円
- 32kg超~45kg以下:2,200円
- 45kg超~100kg以下:3,300円
快速宅空便を使う人にもメリット
ANAの手荷物配送サービス「快速宅空便」を利用する場合も、重量制限は受託手荷物と同様です。
これまでなら「個数ごとの発送料金」と「総重量の上限を超えた際の超過料金」で思わぬ高額請求になることもありましたが、今回の改定により許容量が増えたことや、超過料金の変更で費用が抑えやすくなります。
ちなみに手荷物も預けた上で快速宅空便も利用する人は、重量制限は全てを合わせた重さで超過が判断されるので、よりメリットが増えました。
快速宅空便はこちらで解説↓
まとめ:これからは「個数」に注意!
今回の変更は、
- 従来より預けられる重量が増加(20kg→23kg)
- 一方で個数制限が導入され、不慣れな利用者には落とし穴も
という2点が重要なポイントです。
荷物が軽くても個数でNGというケースが出てくるため、今後はお土産も1個にまとめられる大きめのボストンが重宝しそうですね。
それでは良い旅を!
※詳細・最新情報はANA公式サイトをご確認ください。