グラハンに英語力は必要?現場経験者が必要性と対策をリアル解説!

航空業界出身だと、よく言われることがあります。

グラハンだったから英語できるよね?

たしかに飛行機にかかわる仕事なので、英会話のイメージを持たれるのも無理はありません。
特にグランドスタッフは外国人対応が日常茶飯事なので、語学力が必須とも言われますが裏方であるグラハンはどうなのか?

結論から言うとできるに越したことはないけれど、なんとかなります。ただし「努力」は必要です。

またグラハンはパイロットとのインターフォン業務だけでなく、航空無線をモニターして状況を把握する場面もあります
とっさの判断が求められる現場だからこそ、英語が聞き取れるだけでも大きな武器になります。

この記事は、
✔️ 英語力に不安があるけど航空業界で働いてみたい人
✔️ グラハンという仕事に興味はあるけど、自分にできるか不安な人
に向けて書いています。

私自身、英語に苦手意識がありながらも、試行錯誤して対応してきました。
この記事では実際の業務経験をもとに、グラハンにおける英語の必要性と乗り切るコツをお伝えします。


1. 英語が必要な場面ってどこ?

グラハンの中でも英語が必要になる業務は一定あります。
たとえば航空会社によっては出発前にパイロットとインターフォンでやり取りする業務をグラハンが担当することがあります。

ドラマ『GOOD LUCK!!』第7話のワンシーン

監査フライト直前に木村拓哉さん演じる新海元(パイロット)と柴咲コウさん演じる緒川歩実(整備士)が、インターフォン越しにちょっとした痴話喧嘩のような微笑ましいやり取りをする場面があります。

ドラマで話しているのは整備士ですがグラハンが一部業務を担う航空会社もあり、機体の外からコックピットに向けてインターフォンで話しかけることは日常的にあります。

このインターフォン業務はマニュアルが英語で書かれていることも多く、相手が外国人パイロットであれば当然英語でのやりとりになります


2. 実際は日本語でもどうにかなる?

とはいえ実際の現場では日本語で対応できる場面も多いです。
日本の航空会社であれば日本語で対応できますし、内容もある程度パターン化されているため慣れれば問題ありません。

ただし日本の航空会社にも外国人パイロットは存在するのが現状
ある日突然、英語で対応が必要になる…ということも十分あり得ますので、ある程度の準備はしておいた方が安心です。


3. 海外の航空会社を担当するなら必須!

国際線や海外の航空会社を担当する場合は、英語でのインターフォン業務は避けられません

通常のやり取りは定型フレーズで進むためマニュアル通りで対応可能ですが、厄介なのがイレギュラー時や想定外の質問です。

というのも海外の航空会社は自国ルールが基準なので、日本では聞かれないような確認事項が英語で突然飛んでくることがあります。


実体験:予想外の質問にフリーズ

ある日プッシュバック直前にパイロットからインターフォンで、

パイロット
パイロット

機体の周りに車両はいませんか?

と英語で聞かれたことがありました。
正直そんな確認は日本語でも聞かれたことがなかったので、完全に固まりました。
さらに私は英語が苦手だったので1回で聞き取れず、3回くらい聞き直してようやく意味を理解

周囲を素早く確認して、返答しました。

私

All clear.(車両はいません、クリアです)

こういった場面では英語力そのものよりも「聞き取る力」と「想像力」が大事
マニュアルにはない質問でも落ち着いて対応できるよう、最低限の航空英語+現場感覚は身につけておきたいところです。


4. 英語が苦手でも働ける?

結論から言えば、英語が苦手でもグラハンの仕事はできます
なぜならインターフォン業務で使う英語はパターン化されていて、暗記で対応できるからです。

ドラマ『NICE FLIGHT!』第2話のワンシーン

プッシュバックを始める前に、地上スタッフと吉瀬美智子さん演じる喜多見七海(パイロット)がインターフォンで英語のやり取りをするシーンがあります。

使用されているフレーズはとてもシンプルで、実際の現場でもよく使われるものばかり。
ネイティブ並みの英語力は不要で、業務に必要なフレーズさえ押さえれば大丈夫です


5. まとめ:英語力は武器になる!

グラハンの仕事では英語力はなくてもなんとかなるけれど、あると確実に強い武器になります。
とくに以下のようなメリットがあります:

  • インターフォン業務を自信を持って対応できる
  • 外航機への対応のチャンスが広がる
  • 困った時の対応力・判断力が上がる

またそもそも航空業界で使われる用語の多くは、英語がベースになっています。
「ノーズギア」「プッシュバック」「バゲージ」など、日常的に飛び交う言葉も英語由来のものばかり。
英語が極端に苦手だとマニュアルや指示の意味がわかりづらく、業務に慣れるまでに時間がかかることもあります

私自身も新人時代、「チョーク」が車輪止めであることを分かっておらず、共通言語として座学がどんどん進む雰囲気に焦ったことを覚えています。

でも安心してください、現場で使っていくうちに自然と覚えます

「英語が苦手だから…」と避けてしまうのはもったいないです。
少しずつでも現場で使う英語に触れておくことで、いざという時に落ち着いて対応できますので、まずはグラハンの世界へ第一歩を踏み出してみてください。

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